ロシア中北部、クラスノヤルスク地方のエニセイ川から東へ90kmに位置している鉱業都市ノリリスク。永久凍土地帯にある珍しい都市で、1935年に鉱物資源開発のために本格的に建設されました。
ノリリスクには、銅、ニッケル、コバルト鉱山に、冶金コンビナートがあります。
※冶金…金属を精製し加工すること
そして、ニッケルやパラジウムなど非鉄金属の採鉱で世界的大手企業「ノリリスク・ニッケル(ノルニッケル)」があります。
なお、ノリリスク・ニッケルは、銅の生産も国内最大の企業です。
ちなみに、ノリリスクへの外国人の訪問は規制されており、外国人の訪問には特別な許可が必要です。
いわゆる閉鎖都市です。
気候は、人間が住むには非常に厳しい環境で一年間のうち2/3(240日)以上が氷点下の気温です。
ケッペンの気候区では、亜寒帯湿潤気候(Dfc)またはツンドラ気候(ET)に属します。
それでは、物件の紹介へ進めたいと思います。
①銅鉱山
2021年のロシアの銅の生産量は、82万トンで世界8位です。
ロシアの主な銅の生産地は、北部やカザフスタン国境近くの南部、西部など広域で行われています。
北部につきましては、ノリリスク・ニッケルが、
クラスノヤルスク地方北部にあるタイミル半島(Taymyr Peninsula)にある銅鉱山を中心に生産拠点を置いています。
タイミル半島で採掘された銅をノリリスクに運び、精製加工をし、ノリリスクから西へ約75kmの位置にあるドゥディンカへ運びます。
②ニッケル鉱山
ニッケル(Ni)は、銀白色の金属で、耐食性、耐熱性に優れています。
そのため、各種合金として利用されています。
ニッケルは近年、EV(電気自動車)に使われるリチウムイオン電池の主要な構成要素のため、需要が拡大しています。
そして、ロシアの2017年のニッケルの生産量は、インドネシア、フィリピンに次ぐ、世界第3位です。
ロシアの主なニッケルの生産地は、北部や西部地域です。
銅の生産地と同様に、ノリリスク・ニッケルがタイミル半島のニッケル鉱山を中心に生産拠点を置いています。
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