ウズベキスタンの都市ヌクス。
ウズベキスタン西部に位置する自治共和国「カラカルパクスタン共和国」の首都です。
カラカルパクスタン共和国は独自の憲法、国旗、国歌、国章を制定しており、
国家語としてカラカルパク語、ウズベク語を規定していますが、
主権国家ではなくウズベキスタンの一部となっています。
それでは、物件の紹介へ進めたいと思います。
①綿花畑
綿花の栽培は成長期に高温多雨、収穫期に乾燥する地域が適しています。
また、水が確保できれば、乾燥地域でも栽培は可能です。
実際に乾燥している砂漠でも地下水が湧き上がる場所や外来河川沿いなどでは、
灌漑によって綿花、小麦などを栽培するオアシス農業が行われています。
※外来河川…流水の大部分を上流の湿潤気候地域に依存し、乾燥地域に流れ込む河川のこと
※灌漑…農産物の栽培に必要な水を人工的に耕地へ供給すること
さて、本題の綿花畑ですが、
ヌクスのあるカラカルパクスタン共和国(ウズベキスタン西部)のほとんどが砂漠で覆われています。
※ケッペン気候区分は砂漠気候(BW)に属しています。
カラカルパクスタン共和国では灌漑を用いて綿花栽培を行っています。
しかし、近年は過剰灌漑によって、北部のアラル海の面積が縮小しており、問題視されています。
②メロン農園
メロンはインド原産で、中近東を経てヨーロッパに渡った西洋系品種と、中国で広まった東洋系品種があるそうです。
西洋系品種は甘みと香りがある特徴である一方、
東洋系品種は甘みと香りがないのが特徴で「瓜(ウリ)」とも呼ばれています。
さて、本題のメロン農園ですが、
メロンは降水量が少なく湿度の低い気候を好みます。
ヌクスのあるカラカルパクスタン共和国は、砂漠気候で雨が少なく、乾燥しているので、
メロン栽培が盛んな地域となっています。
※スイカも盛んです
また、カラカルパクスタンのメロンは、14世紀の探検家イブン・バットゥータが食しており、絶賛したそうです。
イブン・バットゥータは、マリーン朝モロッコ出身のベルベル人の探検家で、
14世紀に30年間をかけ、北アフリカ、アフリカの角、西アフリカ、スペイン、東ヨーロッパ、西アジア、南アジア、中央アジア、東南アジア、中国を旅した人物です。
この旅行を記録した『三大陸周遊記』は14世紀の世界を伝える貴重な資料となっています。
コメント