ロシア西部サマラ州の州都サマーラ(サマラ)。
ヴォルガ川東岸にある都市。
第二次世界大戦でドイツ軍がモスクワを迫った際には、多くの政府機関がサマーラに移されたことや、
サマーラがロシアの航空宇宙産業の中心であったため、冷戦時代には閉鎖都市となった過去があります。
それでは、物件の紹介へ進めたいと思います。
①小麦畑
2021年のロシアの小麦生産量は76057千トンで世界第3位です。
そして、小麦の輸出量は27366千トンで世界第1位です。
ロシアが小麦の生産量が多いのは、肥沃な黒色土であるチェルノーゼムが広がっていることと、
大型の農業機械を導入しながら小麦などの穀物を単一栽培する農業である「企業的穀物農業」を行なっているからです。
本題の小麦畑ですが、
サマーラ周辺では肥沃な黒色土のチェルノーゼムが広がっているため、
企業的穀物農業によって大規模で小麦を栽培しています。
②キビ畑
キビとは、イネ科の一年草で東アジアで古くから栽培されている五穀の一つです。
かつては食用がメインでしたが、現在は菓子類・アルコールの原料または飼料として用いられていることが多いです。
本題のキビ畑ですが、
ロシアでもキビを栽培しています。
栽培したキビを挽いて、そのキビ粉でパンケーキを作ったりしています。
③ビール工場
ジグレフスコエ醸造所(Zhigulevskoye)のことだと思います。
1881年にオーストリアの臣民アルフレッド・フィリポヴィッチ・フォン・ワカノによってサマーラに建てられたビール醸造所です。
④ロケット開発工場
プログレス国家研究生産ロケット宇宙センターのことだと思います。
1996年に中央専用設計局 (TsSKB) とサマーラプログレス工場が合併し設立。
サマーラにあるロケット開発企業です。
有人宇宙飛行で使用されるソユーズFGシリーズや、
無人宇宙機の打ち上げに使用されるソユーズUの打ち上げ機などを開発しています。
⑤石油パイプライン
ドルジバパイプラインのことだと思います。
1964年のソ連時代に
ソ連中央部で産出された石油を
エネルギー資源が乏しいソ連西部や東ヨーロッパの社会主義諸国へ
供給する目的で建設した世界最長の石油パイプラインです。
サマーラがパイプラインの起点となっており、
西シベリア、ウラル、カスピ海から石油を集めて、
ドイツ、東欧諸国、ウクライナに供給しています。
なお、2022年のウクライナ侵略によって、
ヨーロッパ連合はロシアからの石油輸入を対象に禁輸措置を導入しましたが、
ドルジバパイプライン経由の原油輸入については除外しているそうです。
コメント