ロシア北西部、バルト海フィンランド湾奥のネヴァ川河口に位置する港湾都市サンクトペテルブルク。
1712年、モスクワから遷都し、1918年までロシア帝国の首都だった都市です。
1914年以降は、ペトログラード・レニングラードと改称。
1991年に旧名のサンクトペテルブルクに戻しました。
産業は、造船、電気、精密機器の機械工業ほか、化学、金属、食品などの工業も発達しています。
ケッペンの気候区分は、冷帯湿潤気候(Df)に属します。
それでは、物件の紹介へ進めたいと思います。
①ストロガノフ屋
ストロガノフ(ビーフストロガノフ)は、サワークリームを使った牛肉ときのこの煮込み料理のことで、ロシアを代表する料理です。
諸説ありますが、
貴族のアレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ストロガノフは歯の多くが抜け落ち、好物のビーフステーキが食べられなくなってしまったため、彼のために食べやすい大きさに切った牛肉を柔らかく煮込み、かつ牛肉の風味を生かした料理が考案されたのが始まりとされています。
このストロガノフですが、
サンクトペテルブルグ市内のストロガノフ宮殿内にあるレストラン「Russian Empir」が有名です。
なお、このレストランは、2030年4月まで閉業となっています。
②ティーカップ店
Imperial Porcelain Manufactory(インペリアルポーセリン)のことだと思います。
1744年ロマノフ朝時代、ロシア皇帝ピョートル大帝の娘エリザヴェータの命により、皇帝専属磁器工場をサンクトペテルブルクに設立したのが始まりです。
皇帝専属磁器であったため、門外に流出することは稀でしたが、
1993年の民営化以降、海外に輸出が開始され、身近に所有が出来るようになりました。
代表的な磁器は、第二次世界大戦後に作られた「コバルト・ネット磁器」です。
この網状のデザインは、ドイツ軍に900日近く攻囲されたレニングラード(現:サンクトペテルブルク)市民が窓を目張りして耐えた経験から着想されています。
③運河の遊覧船
観光として、サンクトペテルブルグ市内にあるネヴァ川と運河を運行する遊覧船ツアーが人気です。
遊覧船のツアーはいくつかあり、
代表的なものは、サンクトペテルブルクの観光スポットである冬宮殿、マリインスキー劇場、聖イサアク大聖堂、ヴァシリエフスキー島のスピットのアンサンブル、色の橋などを行くルートがあります。
④噴水の大宮殿
ペテルゴフ宮殿(夏の宮殿)のことだと思います。
1714年着工。1723年完成。
ピョートル大帝の夏の離宮として建造された宮殿で、サンクトペテルブルク中心部から西に約30 km離れた、フィンランド湾の南岸に位置しています。
現在は、博物館・庭園となっており、
宮殿内には、大小の噴水が至る所に配置されています。
なお、この宮殿は、1990年に「サンクトペテルブルグの歴史地区と関連建造物群」として世界遺産に登録されています。
⑤女帝宮の美術館
エルミタージュ美術館のことだと思います。
世界三大美術館の一つとされています。
※あとの2つは、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、ルーヴル美術館(パリ)
サンクトペテルブルクにあるロシアの国立美術館です。
1764年にエカチェリーナ2世がドイツの画商ゴツコフスキーが売り出した美術品を買い取ったのが、エルミタージュ・コレクションの始まりです。
そして、1775年ロマノフ王朝の女帝エカテリーナ2世が、自分専用の隠れ家(エルミタージュ)展示室を建てたのがこの美術館の起源とされています。
現在では、
レオナルド・ダ・ヴィンチの「ブノアの聖母」、「リッタの聖母」
ベラスケスの「昼食」
ルーベンス「大地と水の結合」
レンブラント「ダナエ」
フラゴナールの「盗まれた接吻」など
西洋美術を代表する画家の作品が多く展示されています。
また、この美術館も1990年に「サンクトペテルブルグの歴史地区と関連建造物群」として世界遺産に登録されています。
⑥大規模造船工場
サンクトペテルブルグを代表する造船工場は2つあります。
Admiralty Shipyards(アドミラルティ造船所)とBaltic Shipyard(バルチック造船所)です。
Admiralty Shipyards(アドミラルティ造船所)
1704年設立。サンクトペテルブルクに本社を置く造船所です。
現在は海軍向けに原子力潜水艦やディーゼル潜水艦を建造しています。
Baltic Shipyard(バルチック造船所)
1856年設立。サンクトペテルブルクのワシリエフスキー島に本社を置く造船所です。
現在は商船をメインに建造しています。
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