前回の続きであるラテンアメリカに属する南アメリカ大陸について、桃鉄ワールドを基に書いていこうと思います。
前回はこちら
早速ですが、桃鉄ワールドの物件駅から国名と首都名を覚えていきましょう。
国名、首都名
国名
語呂合わせとして、
エクアドルから時計回りに「エコベガス」
エクアドル
コロンビア
ベネズエラ
ガイアナ
スリナム
首都名
桃鉄ワールドをやりこんで覚えましょう笑
地形
南アメリカ大陸の西側は新期造山帯(環太平洋造山帯)となっており、アンデス山脈が南北を走っています。
北、東側は安定陸塊で、かつてゴンドワナランドに属していた楯状地のギアナ高地、ブラジル高原が広がっており、鉄鉱石が多く採れます。
ギアナ高地とブラジル高原の間には、熱帯雨林で覆われたアマゾン盆地が広がっています。
太平洋沿岸には、ペルー海溝、チリ海溝が走っています。
この二つの海溝のプレートが狭まる境界のため、地震や火山が多くなっています。
アタカマ砂漠 チリ北部のアンデス山脈と海岸の間を南北に走る海岸砂漠。寒流であるペルー(フンボルト)海流の影響により形成されている。
イースター島…モアイがある島 現地ではイースター島のことをラパヌイと呼ぶ。チリ領
ガラパゴス諸島…独自の進化を遂げた固有の生物が多く生息する島。
ダーウィンの進化論のヒントを得た島。エクアドル領
アマゾン川…世界一の流域面積を誇る河川。
オリノコ川…ベネズエラを流れる河川。原油が採れる
ラプラタ川…アルゼンチンとウルグアイの国境を流れる河川。河口部がエスチュアリーと呼ばれるラッパ状の入江になっている。
南アメリカ大陸は古期造山帯が少ないため、 石炭の産出量が多くない(少ない)です。
植生
リャノ…ベネズエラ、コロンビアのオリノコ川流域に広がるサバナ型の熱帯草原。
カンポ…ブラジル高原に広がる草丈の長い熱帯草原。
セルバ…アマゾン川流域に広がる熱帯雨林。
パンパ…アルゼンチンに広がる温帯草原
気候
◆覚えとくべきポイント
コロンビアの首都ボゴタ→温帯冬季少雨気候(Cw)
アルゼンチンの首都ブエノスアイレス、ウルグアイの首都モンテビデオ→温帯湿潤気候(Cfa)
チリの首都サンティアゴ→地中海性気候(Cs)→ブドウ栽培→ワイン
ペルーの首都リマ→砂漠気候(BW)→雨がほとんど降らない
ブラジルのマナオス→熱帯雨林気候(Af)
ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ→弱い乾季のある熱帯雨林気候(Am)→ボーキサイト採れる
南半球にある大陸なので、6月から8月は冬、12月から2月が夏→北半球の逆
農林水産業
桃鉄ワールドの物件から、各国の農作物を覚えるのをオススメします。
ブラジル:コーヒー豆、大豆、トウモロコシ、牛、鶏
アルゼンチン:小麦、大豆、トウモロコシ、牛、羊
ウルグアイ:小麦、牛肉
パラグアイ:マテ茶、大豆
ボリビア:サトウキビ、大豆、ばれいしょ、 とうもろこし
チリ:ブドウ、イワシ、シャケ
ペルー:イワシ、シャケ、綿花、カカオ豆
エクアドル:バナナ、コーヒー豆、サトウキビ、エビ
コロンビア:コーヒー豆、サトウキビ
ベネズエラ:カカオ
ガイアナ:サトウキビ、米
スリナム:米、バナナ
ブエノスアイレスの牛肉輸出会社とモンテビデオの食肉輸出会社についてですが、
肉の輸出が盛んになったきっかけは、19世紀に冷凍船が発明されたからと言われています。
それまでは、肉などをアメリカやヨーロッパに輸出しようにも途中の赤道付近で暑さにやられ、肉が腐ってしまいました。
しかし、冷凍船ができたことで、肉を腐らずに輸出できるようになり、アルゼンチンやウルグアイで牧牛が盛んとなりました。
大農園について
ラテンアメリカでは、植民地時代から大土地所有制の大農園が広がっています。
大土地所有制とは、大規模な農園を持つ農園主が多くの農業労働者を雇う農業経営です。
農園主と農業労働者の貧富の差が問題視されています。
前回のメキシコでは、この大土地所有制の大農園のことをアシエンダと呼んでいましたが、
ブラジルとアルゼンチンでは、呼び方が異なっており、
ブラジルではファゼンダ、
アルゼンチンではエスタンシアと呼んでいます。
鉱業
桃鉄ワールドの物件から、各国の鉱物を覚えるのをオススメします。
さらに、まとめ+補足として、
原油:ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ブラジル、ボリビア、スリナム
天然ガス:ブラジル、ボリビア、ペルー
ボーキサイト:ガイアナ、スリナム、ブラジル ※サバナ気候または弱い乾季のある熱帯雨林気候
鉄鉱石:ブラジル(カラジャス、イタビラ)
銀:ペルー
銅:チリ(チュキカマタ)、ペルー
スズ:ボリビア
近年、ボリビアのウユニ塩湖にて、レアメタルのリチウムが発見され、注目されています。
経済
MERCOSUR(メルコスール/南米南部共同市場)
1995年発足。対外共通関税と域内での財・サービス・労働力の自由市場を目指すために発足した地域経済統合です。
正加盟国はブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビアとなっています。
※2023年にボリビアが正式加盟国。
準加盟国は、チリ、ペルー、エクアドル、コロンビア、ガイアナ、スリナム
なお、2024年現在、ベネズエラは無期限資格停止国となっています。
人種
インディオ 先住民 ペルー、ボリビアに多い
メスチソ 先住民と白人の混血
コロンビア、ベネズエラ、パラグアイに多い ※前回より、メキシコも多い
ムラート 黒人と白人の混血
サンボ 黒人と先住民の混血
言語・宗教
ラテンアメリカのほとんどの国の公用語がスペイン語です。
ですので、公用語がスペイン語ではない国を覚えた方が早いです。
南アメリカ大陸で公用語がスペイン語ではない国
ポルトガル語:ブラジル
英語:ガイアナ
オランダ語:スリナム
フランス語:フランス領ギアナ
宗教
母国語がスペイン語の国はキリスト教カトリックが多数派となっています。
※ポルトガル語のブラジルもキリスト教カトリック
ガイアナ
旧イギリス領であり、植民地時代にインド系の人々が多く移民したため、ヒンドゥー教が28%程占めている
スリナム
主な宗教は、キリスト教(カトリック、プロテスタント)ですが、
旧オランダ領であり、植民地時代にインド、インドネシアからの人々が多く移民したため、
ヒンドゥー教やイスラム教も多い。
各国について ポイント整理
ブラジル
人口:2億1340万人(2020年) ※世界第6位
面積:851万5767㎢ ※世界第5位
公用語はポルトガル語
サンパウロ、リオデジャネイロの都市問題
スラム街が多く形成されている。
※サンパウロ、リオデジャネイロ、アルゼンチンのブエノスアイレス、ベネズエラのカラカスでは、
スラム街のことをファベーラと言います。
アルゼンチン
白人が多く占めている
公用語はスペイン語
アルゼンチンに広がるパンパは湿潤パンパと乾燥パンパに分かれています。
湿潤パンパは、年降水量が550mm以上の地域で、放牛や小麦、トウモロコシの栽培が盛んです。
一方、
乾燥パンパは、年降水量が550mm未満の地域で、牧羊が盛んです。
ウルグアイ
白人が多く占めている
公用語はスペイン語
小麦、牧牛が盛んとアルゼンチンと共通している点が多い。
※国旗も似ている
共通点が多いのに、なぜアルゼンチンとウルグアイは同じ国ではないのか?
→ウルグアイは、ブラジルとアルゼンチンの緩衝国となっているため
チリ
世界最大の銅鉱山→チュキカマタ
ブドウの生産が盛ん→ワインも盛ん
サケの養殖が盛ん→日本に輸出
ベネズエラ
ラテンアメリカを代表する原油の産出国。
桃鉄ワールドの物件より
マラカイボ油田→マラカイボ湖の湖底や湖岸にある油田
オリノコ油田→オリノコ川流域にある油田
2024年現在、ラテンアメリカ唯一のOPEC(石油輸出国機構)加盟国。
安定陸塊のギアナ高地より鉄鉱石も採れる。
コロンビア
ラテンアメリカを代表するコーヒー豆の生産地
原油も採れる
エクアドル
首都キトは高山都市
世界最大のバナナ輸出国
北部で原油が採れる。
※OPEC(石油輸出国機構)に加盟していたが、2020年に脱退。
ペルー
先住民のインディオが多くを占めている
そのため、スペイン語に加え、
インディオの言語であるケチュア語やアイマラ語も公用語となっています。
世界有数の銅・銀生産国
アンチョビー(カタクチイワシ)の漁獲が盛ん。
漁獲したアンチョビーは魚粉に加工され、輸出される。
パラグアイ
南アメリカ大陸の内陸国の一つ
先住民のインディオと白人の混血であるメスチソが多い
マテ茶の栽培が盛ん
ボリビア
南アメリカ大陸の内陸国の一つ
先住民のインディオが多い国
首都ラパスは高山都市
世界有数のスズ生産国
また、ボリビア東部に油田がある
なお、近年は世界最大規模の天然ガスやウユニ塩湖付近にてリチウムが発見され、注目されている
ガイアナ
ボーキサイトが採れる国
公用語が英語
インドからの移民が多い
スリナム
ボーキサイトが採れる国
公用語がオランダ語
インドネシアからの移民が多い
難関私大レベル
ブラジル
マナオス…アマゾン中央部に位置する大都市 自由貿易港に指定されており、外国企業の企業を誘致しており、工業製品を製造している。
ちなみに、マナオス付近には国際的な高速道路であるパンアメリカンハイウェイが通っています。
カラジャス…パラー州にある鉄鉱山で有名な地域
ブラジル北東部のサンルイス港と鉄道で結ばれている。
イタビラ…ミナスジェライス州にある鉄鉱山で有名な地域→日本と合弁のウジミナス製鉄所
サントス…サンパウロの外港
ベロオリゾンテ…ブラジル南東部のブラジル高原に建設された計画都市。工業都市で鉄鋼業、自動車、石油化学などの重工業が発達している。
イパチンガ…ベロオリゾンテの北東に位置する鉱工業都市。1958年に日本とブラジルの合弁事業としてウジミナス製鉄所が建設された。
地形
アコンカグア…南アメリカ大陸最高峰の山(標高6960.8 m)
マラカイボ湖…ベネズエラ北西部に位置する塩湖。原油が採れる。
チチカカ湖…ペルーとボリビアにまたがる標高3810mの湖。
「汽船などが航行可能な湖として世界最高所」と言われている。
湖内にあるウロス島は、自生する葦を束ねて作り上げた浮島となっている。
グランチャコ…パラグアイ西部からアルゼンチンにかけて広がる非常に暑く乾燥した半砂漠の地域
フォークランド諸島…南大西洋の沖合にある群島。イギリス領となっている。
フエゴ島…南アメリカの南端部に位置する島。島の西部がチリ、東部がアルゼンチンに属している。
ドレーク海峡…南アメリカのホーン岬と南極のサウス・シェトランド諸島の間にある海峡。
世界でも最も荒れる海域の一つであり、世界一幅の広い海峡でもある。
マゼラン海峡…南アメリカ大陸南端とフエゴ島の間にある海峡。
パタゴニア
アルゼンチン南部地方のことをパタゴニアと呼んでいます。
パタゴニアは南西からの寒冷な卓越風が吹く半乾燥の台地で、牧羊が盛んとなっています。
また、パタゴニアには世界遺産の「ロス・グラシアレス国立公園」があります。
世界有数の氷河群を有する国立公園となっています。
経済
CAN(アンデス共同体)
LAFTA(ラテンアメリカ自由貿易連合)内で不利な立場であったアンデス諸国が1969年に結成した地域共同体。加盟国はコロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア。
本部はペルーのリマ
ALADI(ラテンアメリカ統合連合)
1981年にLAFTA(ラテンアメリカ自由貿易連合)を改編をし成立したラテンアメリカの貿易統合組織。
加盟国は13カ国(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア、チリ、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、パナマ、キューバ、メキシコ)
本部はウルグアイのモンテビデオ
発展編
大学入試からは外れますが、桃鉄ワールドの物件より、
教養として知っておくと良いものをピックアップします。
※随時更新予定
エクアドル:エンジェルフォール(アンヘルの滝)
桃鉄ワールドの物件駅シウダーグアジャナの「天使の滝」のモデルです。
ベネズエラ東部に位置する世界遺産「カナイマ国立公園」内にある滝。
一段の滝としては世界最大の落差(979 m)を誇っています。
なお、エンジェルホールのエンジェルは天使という意味ではなく、この滝を発見したアメリカ人探検家のジミー・エンジェルの名から因んでいるだそうです。
コロンビア:ピエドラ・デル・ペニョール
桃鉄ワールドの物件駅メデジンの「グアタペの巨岩」のモデルです。
コロンビアの中央山脈にある深成岩からなる高さ約220mの巨岩。
岩体の側面には740段にもなる階段が設けられており、頂上まで登ることができるようです。
ボリビア:ポンセの立像
チチカカ湖南岸に位置する標高3850mの高原に残る都市遺跡「ティワナク遺跡」にある立像。
なお、ティワナク遺跡は「ティワナク:ティワナク文化の宗教的・政治的中心地」として世界遺産に登録されています。
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