オーストラリア北部の準州ノーザンテリトリーの州都ダーウィン。
ケッペンの気候区分ではサバナ気候(AW)に属します。
世界遺産「カカドゥ国立公園」への観光拠点でもあります。
それでは、物件の紹介へ進めたいと思います。
①ボーキサイト鉱山
ボーキサイトとは、酸化アルミニウムを多く含む原料鉱石で、アルミニウムの原料です。
熱帯地域やサバナ気候地域でよく採れる鉱物です。
なぜよく採れるのかというと、
熱帯、サバナ気候地域では大量の降雨によって、
土壌中の水に溶けやすい成分が流されてしまいます。
しかし、酸化アルミニウムは水に溶けにくく、流されず土壌に残留するため、
露天掘りでボーキサイトを産出することができるからです。
オーストラリアは世界最大のボーキサイト生産国で、2020年の産出量は1億トンを超えています。
この数値は、世界全体の年間ボーキサイト産出量の約25%を占めています。
ダーウィンと同じノーザンテリトリーのゴーブ半島にあるゴーブ鉱山にてボーキサイトを産出しています。
なお、ゴーブ半島でのボーキサイト採掘事業は、2030年に終了する見込みです。
②天然ガス田
東ティモールのディリの物件でも紹介した「バユ・ウンダンガス田」からパイプラインでダーウィンまで天然ガスを供給しています。
ダーウィン郊外にて天然ガスをLNG(液化天然ガス)にし、販売しています。
近年、ダーウィンから西へ約890kmの沖合にある「イクシスガス・コンデンセート田」からパイプラインでダーウィンまで天然ガスの供給も始まっています。
番外:世界遺産「カカドゥ国立公園」
ダーウィンは、世界遺産「カカドゥ国立公園」への観光拠点です。
カカドゥ国立公園とは、ノーザンテリトリーにある国立公園の一つです。
公園内には、マングローブが群生する干潟や、雨季には沼地かする氾濫原、熱帯雨林やサバンナなどの自然環境が広がっています。
また、4万年以上前から人が住んだ形跡があり、壁画が残っています。
自然環境的意義と文化的意義の両方を兼ね備えているため、世界遺産では複合遺産として登録されています。
なお、この地域一帯はアボリジニが居住しており、公園の土地も彼らのものとして正式に認められています。なので、このカカドゥ国立公園は、オーストラリア政府が所有権を借りて運営しているという形を取っています。
上の画像は、カカドゥ国立公園で見つかった壁画です。
まるでX線でとらえたように,事物を透視して外観と内部を同時に描く方法で描かれているため、「X線画法」と言われています。
コメント